Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜
────パリン


「綺月ちゃん!大丈夫?」


私は拭いている皿を床に落として割ってしまった。

手から滑り落ちて割れた皿を見て、母という手のひらから滑り落ちた私はこんな風に割れてしまうのではないかと、日常のアクシデントでさえ自分と重ねるようになった。


「ごめん」

「全然!それより怪我ない?」

「うん、大丈夫」

「奈都どいてろ、俺が片すから」


自分でも分かる。

何かが可笑しい。

私の中の"ナニカ"が私を苦しめる。


「綺月?」


立ち尽くしたまま動かない私を見て、カオルが心配そうに顔を覗き込む。
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