Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜
私が家に帰ると、カオルは倒れるように床で寝ていた。


「綺月ちゃんおかえり〜」

「ただいま。ねぇ、なんでこんなところで寝てるの?」


いびきをかきながらスヤスヤ寝ているカオルを無視し、奈都は夜ご飯の準備をしていた。


「よっぽど疲れてたのか半分寝ながら家に帰ってきたの」

「え!よく辿り着いたね」


家に着いた瞬間、床に倒れ電池が切れたロボットのように動かなくなったカオルを、なんとかリビングまで引っ張ってきたのだと奈都は肩を竦めて言った。

にしても、大の男がリビングで寝ているのはかなり邪魔だ。

朝から出かけて夕方には帰ってきたってことは、今日は夜職のバイトでは無いのだと分かる。

甘い香水の匂いも今日はしない。

それになぜかホッとしている自分がいた。
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