Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜
「奈都?」

「初めて来た、ここ」


奈都は何人いるだろうと指で丁寧に数え始める。


「これみんなお兄の友達?」

「そう、かもね」

「凄い、お兄友達こんなにいたんだ」


奈都は満面の笑みで浮き輪を既に膨らませている彼らを眺めていた。

ずっと知りたかったんだろう。

カオルがどんな人と仲が良くて、家以外に落ち着ける場所がどんなところなのか。


「楽しみだね」

「うん!」


カオルにはあとで怒られよう、今は楽しいことを全力で楽しもう。

暫くすると、煙草を口に加えた一喜さんが現れる。


「あれ、もしかしてカオルの妹?」

「はい、奈都です」

「ひぇー、似てねぇ、あいつこんな可愛くねぇぞ」


一喜さんは加えている煙草を地面で消してから車に乗り込む。
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