Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜
「もしかして、行きたいの?」

「でも、私のレベルじゃ無理だって、クラスの頭の良い子が言ってたの」

「誰だそいつ、名前教えろよぶん殴ってやる」


私もお前の成績じゃ厳しいと担任に言われた。

母にも、お姉ちゃんとは違って要領悪いから受からないと言われた。

それでも首席で受かってみせた。


「受けてみたら?」

「え?」

「人の言葉に絶対なんてものは無いんだから」


私が笑うと、妹は丸い目を一段と丸くさせて驚いた。


「お姉ちゃん、かっこいいね」

「え?そうかな」

「私、お姉ちゃんの名前知りたい!
私は佐倉奈都(さくら なつ)です!」


笑った時に見える八重歯が可愛い印象の奈都は、中学三年生で丁度進路に悩み兼ねる時期だった。
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