超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡
でもその瞬間、
「乃愛~。ドアを開けてくれる~?」
っていうお母さんの声が、ドアの向こうから聞こえてきた。
「ひぃやぁっ」
突然のお母さんの声に驚いて、小さいけど、とっても変な声が出た。
夢から覚めた気分で、急いで王河のTシャツから手を離し、ぴょんと飛びのく。
その瞬間、王河が羽織らせてくれたシャツがあたしの肩から滑り落ちて、ふわっと床に落ちた気がした。
でもこのタイミングでのお母さんの声に、心臓のバクバクがさっきまでの比じゃなくて、あたしには床を見る余裕がなかった。
それどころか、冷や汗がドッとあふれてきた。
「乃愛~? どうしたの~?」
不思議そうなお母さんの声に「今開ける~」と返事をして、もつれそうな足でドアに向かい、急いで開けた。