超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡


 だから好きって言葉を、素直に口にすることができなかった。

 口にすれば今よりもっと、俺の方が負けた気分になるだろうから。

 だからあえて言わないことで、乃愛がもっと俺のことを好きになればいいのにって、そう思っていた。

 でもそれって、ただ乃愛にさみしい想いをさせていただけなのかな?

 俺が自分のプライドを守ろうとしたことで、乃愛のことを傷つけていたのかな?

 こんなにも大事な女の子なのに?

 こんなにも大切に想っているのに?

 乃愛を見るときの目や触れる手や指先、キスしたときに伝わればいいって思っていた俺の愛おしい気持ちは、全然乃愛には伝わっていなかったのかな?

 考え込んで、俺はしばし無言になった。

 そこに、夏帆が言葉を流し込む。

「軽井沢から帰るとき、乃愛が元気なかったの、あれ、アンタのせいだからね。あの子無理やり笑顔を作ってたけど、元気ないのバレバレだった」

「…………」
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