超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡
「あー、俺は夏帆の代わり」
振り向いて、乃愛と向き合う。
「夏帆の代わり? え?夏帆どうかしたの? 具合でも悪いの?」
乃愛の顔がスッと曇る。
ものすごく心配そうな顔。
「あー、違う、違う」
俺は両手を振って、夏帆病気説を否定した。
「夏帆は、全然元気だよ」
「え?じゃあ、なんで?」
と、聞かれても……。
『ん?俺が乃愛に告白をしたいから。好きです!』
とは、言えるわけがない。
ここは騒がしすぎる雑踏の中だし、ムードもへったくれも、あったもんじゃない。
だからここは、とりあえず乃愛を納得させる言葉を口にした。
「俺が乃愛と花火を見たいから。夏帆となっちゃんと紗良ちゃんに代わってもらったの」
……って、苦しすぎる、この言い訳。
「え? 夏帆だけじゃなくて、なっちゃんと紗良ちゃんにも!? なんで!? そんなのみんなに悪いよ。王河も行きたいなら、2人じゃなくて、5人で行こうよ」