超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡


 そう言ってすかさず、浴衣用の小さくてかわいい巾着のようなバッグから、乃愛はスマホを取り出した。

 それを慌てて取り上げて、俺は乃愛の手をつかんで歩き出した。

「いーの、いーの。俺と夏帆の間で、話がついてるから」

「え。でもぉ……」

 いくら説明しても、夏帆となっちゃんと紗良ちゃんのことが心配そうな乃愛。

 そりゃそうだよな。

 この花火、俺と乃愛のためを思って、夏帆が乃愛を誘ってくれたんだもんな。

 なっちゃんや紗良ちゃんも一緒に行くからって言って。

 そういった事情を知らない乃愛が、心配するのは当たり前だよな。

 困ったな。どうしよう。

 んー、仕方がない。

 乃愛に電話をかけさせるか。

 夏帆から直接聞けば、乃愛も納得するだろうから。

「じゃあ、電話してみなよ、夏帆に」

 乃愛の手をとって、その手に俺のスマホを握らせる。

 そのスマホで、乃愛はすぐさま電話をかけた。
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