超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡
「だからウチで。一緒に着付けをしようって言ったのに」
「あー、乃愛のお母さん、着付けが出来るもんな」
「うん。それに夏帆、浴衣じゃなくても、洋服でもべつにいいじゃん。なにも来ることまで面倒くさくならないでもいいのにねっ」
「うーん」
許せ、夏帆。
これに関しては、完全に俺が悪い。
心の中で、夏帆にわびる。
「ったく、しょうがないなぁ、もぉ!!」
プンプンと。子供のようにふくれて、それから乃愛は唇を尖らせた。
「仕方がないから。今日は王河と一緒に花火を見に行ってあげる」
「はははっ。いつになく強気だな、乃愛」
乃愛の口調がかわいすぎて、クスクス笑う。
「うつったの!ふたりの性格が!!」
顔をしかめて、手をぶんぶん振り回す。
そんなところも、すごくかわいい。
「じゃー、そろそろ行こうか」
「うん」
乃愛の手首をそっとつかんでから、スライドさせて手をつなぐ。
手をつないだとたん、乃愛は急におとなしくなった。