超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡


 昔から、ドキドキするのはいつも俺で、会いたいのもしゃべりたいのも、全部俺。

 カッコ悪いくらい、情けなくなるくらい、大好きっていう気持ちがダダ洩れしてるのも、すべて俺。

 そんなの、わかっているけど、やりきれない。

 たまには乃愛も、俺にドキドキすればいいのに。

 そんな気持ちが膨らんで、俺が来た理由を聞いた乃愛に言ってみた。

『べつに。ただ乃愛に会いたくなっただけ』

 そんな言葉くらいで、乃愛がドキドキしてくれるとは思わない。

 でも悔しいじゃん。

 俺ばっかりが大好きなんて。

 “乃愛だって、ちょっとくらいは俺にドキドキしろよ”

 そんな強気なことを思いながら、『座ってもいい?』と、フローリングに敷かれた白いラグを指さした。

『う、うん。いいよ』

 そう答えながら、乃愛はベッドから立ち上がった。

 その姿をラグに座りながら見て、俺の心の声はあっけなく吹き飛んだ。

 やっぱり、ドキドキするのは、圧倒的に俺らしい。

 小さな顔に、キレイな二重の大きな目。

 潤んできらめくダークブラウンの瞳に、長いまつげ。

 赤くて小さな唇に、透明感のある白い肌。

 背中の真ん中くらいまであるサラツヤの長い髪。

 毛先をゆる巻きにしてハーフアップにした髪型。

 そのどれもが、キレイでかわいい。

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