超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡
そのことに気づいていない様子の乃愛は、
『乃愛~? どうしたの~?』
と不思議そうに呼びかける乃愛のお母さんの声に、
『今開ける~』
と急いで返事をした。
そしてはじかれたように駆け出し、乃愛は急いでドアを開けた。
『どう? 勉強は進んでる? 休憩に食べてね~』
と言う乃愛のお母さんの声を聞きながら、俺は床のシャツを拾ってすばやく移動して、テーブルの前に座った。
その際、乃愛のデスクの上にあった教科書とノートを5,6冊持ってくることも忘れなかった。
というのも、今日来た理由を、宿題とか勉強を乃愛と一緒にしたいからと言った手前、乃愛のお母さんの前では勉強をしていたことにしないといけないから。
だから急いで教科書を開き、難しい顔で読んでいるフリをした。
それにしても危なかったな。
もう少しで告白をするところだった。
ふわっとでも乃愛を抱きしめていたのとか、その状態で告白をしているのとか、もし乃愛のお母さんに見られたら恥ずかしすぎる。
それに乃愛のお母さんだって、王河くん、勉強をしにきたんじゃないの?って驚いただろうしな。
ほんと、見られなくてよかったー。
心底ホッと胸をなでおろしていると、乃愛と話をしていた乃愛のお母さんが、部屋をのぞく気配がした。
『乃愛がアイスティーで王河くんがアイスコーヒーね。そうそう。そのとってもおいしそうなフルーツゼリーは、王河くんが持ってきてくれたのよ~。ものすごく有名なお店のなのよね~。王河くんありがとう。私もあとでいただくわね』