超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡
あーもー、ごめん乃愛。違うんだよ。
俺は頭を抱えて、テーブルに突っ伏した。
純真で優しい乃愛には、俺の気持ちなんて、きっと想像もつかないんだろうな。
乃愛がこだわるノートとかそんなことよりも、俺は乃愛に誕生日プレゼントを渡したいし、告白だってまだあきらめられない。
だから乃愛とさっきみたいにいい感じの雰囲気になりたいんだけど。
……どうしたらいいかなぁ。
そんなことを悶々と考えていると、コンコンとノックの音が聞こえた。
頭を抱えるのをやめ、突っ伏していたテーブルから顔をあげる。
ドアを見ると、部屋に戻ってきた乃愛が、眉をハの字に下げて申し訳なさそうな顔をして立っていた。
『ごめんね、王河。お兄ちゃんまだ帰ってなかった。ノートじゃなくてルーズリーフでもいい?』
――ごめん乃愛。俺のせいでそんな顔をさせてしまって。
乃愛にこんな顔をさせたのが心苦しくて胸が痛い。
『ルーズリーフでもなんでもいいよ、ありがとう。ごめんな、教科書もノートも忘れて』
『いいよ、全然大丈夫、気にしないで。王河、今日もお仕事だったんでしょ? じゃあ、持っていかないよね、教科書とかノートとか』
『んー、まぁ、それだけじゃないけど……』
そもそも勉強なんかするつもりはなかったとは言えないから、歯切れの悪い言い方をして、俺は乃愛が差し出したルーズリーフを受け取った。
『ありがと。でも宿題の前にこれ食べない? 冷たいうちの方が、きっとおいしいと思うから』