超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡
でも実際はたぶんほんの一瞬で、乃愛は、
『……うん』
と小さくうなずいてくれた。
乃愛の俺への好きの気持ちがどういうものなのか、今の俺には判断がつかないけれど。
どうか俺と同じでありますように。
そんな願いを込めて、乃愛を見つめる。
『そっか、じゃあ……。俺が、めちゃくちゃドキドキさせてやる』
乃愛には今、俺だけを見て、俺のことだけを考えてほしい。
だから、『……え?』と小さく声を発した乃愛に、伏し目がちに顔を近づけた。
もちろん、イヤなら乃愛がいつでも逃げられるように、頬を包み込んでいた両手も離した。
その上で、ゆっくり……ものすごくゆっくりと、慎重に乃愛に自分の顔を近づける。
そして最後、超至近距離で顔を止めた。
それは、乃愛の瞳に俺がうつるくらいの近さ。
視線もきちんと合わせて、今から俺がなにをしようとしているのか、いくら乃愛でもわかるくらいの時間もとった。
それでも乃愛が逃げようとすることはなかったから、あと数センチだった距離を近づき、俺は乃愛の唇にそっとキスをした。
『……っ!?』
乃愛がびっくりしている気配を感じる。
でも、嫌がっている感じはしない。
だから左手で乃愛を抱き寄せ、右手で乃愛の髪を撫でた。