超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡


 乃愛を好きだという俺の気持ちが伝わるように。

 愛しさをきちんと感じてもらえるように。

 キスにも手にも、精いっぱいの愛情を込めた。

 でも乃愛は俺の気持ちがわかっているのかいないのか、固まったまま、微動だにしない。

『バーカ。なに固まってんだよ』

 少しだけ乃愛を離して、乃愛の緊張をほぐすようにふわっと笑う。

『ドキドキしてろって、言っただろ?』

 自分の方がよっぽどドキドキしているくせに、格好をつけてそんなことを言ってしまう。

 俺をボーッと見つめたまま、しばらく固まっていた乃愛は、急に自分の頬を触り始めた。

 それはあたかも、これが夢ではないということを確認しているように見える。

 その手を自分の頬から離し、乃愛は俺の服をちょっとつまんだ。

 唇をむにゅむにゅっとさせて、チラッとほんの少し俺を見る。

 そんな乃愛の様子がかわいくて、かわいすぎて、俺はたまらず笑みを浮かべた。

 視線が合うと、今度はそらすことなく、大きな目で濡れたようなきらめく瞳で、俺のことを見続ける。

 そんな乃愛がたまらなくかわいくて、愛しくて、思わず名前を呼んでしまう。

『乃愛』

 大好きだよ。

 かわいいところはもちろん、純粋なところも、ちょっとドジなところも、無邪気なところも、鈍感なところでさえも。

< 67 / 298 >

この作品をシェア

pagetop