超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡
「うん、私も乃愛ちゃんに初めて会ったとき、かわいすぎて驚いたよ。少なくとも、うちの中学にはいなかったから。乃愛ちゃんみたいにかわいい子は」
「そうそう、いなかったよね~。しかも乃愛ちゃんはかわいいだけじゃなくて性格もいいし! これなら彼氏だって出来放題だよ~。だって、告白しても絶対OKしてもらえるもんっ。うらやましすぎる! ほんと乃愛ちゃんは、あたしの理想~♪」
なっちゃんは、そんな風にいつも手放しで褒めてくれる。
でも……。
「本当にそんなことないよ。だってあたし……フラれちゃったし」
褒められることの罪悪感に耐えられなくて、黙っていられなくなった。
でも口にしたことで昨日の王河とのことを思い出して、より悲しくなった。
だからバッグに着けた、昨日なっちゃんに誕プレでもらった“Mofu*Rin”のマスコットを、ギュッと握りしめながらうつむいた。
「え? 乃愛ちゃんが? フラれた? ウソでしょ?」
なっちゃんが口元に手を当てるのが、視界の隅で見えた。
「ありえないんだけど。藤城くんって、いったい何様なわけ?」
イライラッとしたなっちゃんの声が、あたりに響いてびっくりした。
「え、なっちゃん。藤城くんって……。なんであたしが告白したのが王河だってわかったの!?」
「え?乃愛ちゃん。逆に、隠してるつもりだったの!?」
ネコっぽい目を見開いて、なっちゃんがあんぐりと口を開けた。