超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡
「あれだけわかりやすい態度をとってるから、てっきりオープンにしてるものだと思ってたよ!」

 驚きすぎたっていう表情で、なっちゃんがちょっとのけぞった。

「えっ、じゃあみんな……。あたしが王河のことを好きなの知ってたの?」

 そう聞くと、夏帆やなっちゃんはもちろんのこと、紗良ちゃんにも、こくりと控えめにうなずかれた。

 えっ……。紗良ちゃんにまでバレていたなんて……。

 なんかびっくりだよ。

 そんなにわかりやすかったのかな?あたし。

 ちゃんと隠してるつもりだったのに。
 
 気持ちがバレていたことに呆然として立ち止まると、同じく立ち止まったなっちゃんが、憤慨した様子で足にグッと力を入れて、手を腰にあてた。

「乃愛ちゃんの気持ち、知ってたよ、もちろん。隠されてるとも思ってなかったし。っていうか、それはむしろ、藤城くんに言いたいセリフなんだけど」

「……え? なっちゃん?」

 どういう意味なんだろう?

 こてっと首を横に傾ける。

「藤城くん、あれだけ乃愛ちゃんのことを好きなのが丸わかりな態度をとっておいて。しかもあれだけめちゃくちゃ溺愛しといて。そのくせ乃愛ちゃんをフるとかありえないんだけど」

「えっと、なっちゃん。それは気のせいだよ。王河があたしを溺愛とか、そんなことあるわけないし。そもそもあたしが身の程知らずな告白をしちゃったのがいけないんだから、王河は全然悪くないよ」

 昨日の自分の言動がものすごく恥ずかしくなって、えへへ……と少しだけ頭をかいた。
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