超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡

「なるほどね。だからさっき、乃愛言ってたんだ。『ありがとうって言われたら、やっぱり……ちょっと期待しちゃうんだね。あたし、今まで悪いことをしてたのかな』とか、『でもまずは……。やっぱり礼儀としてお礼は言うよね、告白されたら』って。それ、藤城に告白した時、同じように“ありがとう”って言われたからだったんだ」

「う、うん」

「でも藤城の“ありがとう”は、さっき乃愛が言ってた“ありがとう”とは、ちょっと違うと思うけどな」

「……え？」

「アイツの場合は……って、まぁいいや。それよりも、藤城のこと、さすがにもう許せないかも。今までずっと我慢してたけど」

「……え、夏帆？　今までずっと我慢ってなに？　許せないって、いったいなにが？」

　夏帆がこんなことを言う理由が、あたしには全然わからない。

「どれだけ乃愛を傷つけたら気が済むんだよ、あの男は。いい加減、素直になれっつーの！」

　そう言って夏帆は、切れ長の大きな目をギュッと細めて顔を歪めた。

「えーっと……夏帆？」

　わりとサバサバしている夏帆がここまで熱くなるのは珍しいから、とんとんっと夏帆の腕を触ってみた。

　その瞬間、

「……藤城、シバく」

　地の底から響いたような、ドス黒く暗い夏帆の声が聞こえた。

「えぇっ!?　し、し、し……シバッ!?」

　なに、なに、なにっ!?

　夏帆、急にどうしたの!?