超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡


「いいねー、あたしもシバきたい」

 ポキポキッと指を鳴らして、なっちゃんがニヤッと笑った。

 えぇーっ!? ふたりともなに言ってるの!?

 ちょっと待って!と言う前に、

「乃愛、スマホ! アイツにガツンと言ってやる」

 夏帆があたしに向かって、サッと右手をさしだした。

「え?え?言うってなにを? 夏帆、なにするつもり?」

 事態がのみこめなくて慌てるあたしに、なっちゃんがたたみかける。

「あたしも言いたいことがたくさんあるの。だから乃愛ちゃん、早くスマホを貸してくれない?」

 夏帆となっちゃんの勢いに押されて、考える間もなくバッグからスマホを取り出した。

 すると夏帆は、あたしのスマホをタップして、耳に当てた。

 スマホを持っていない手を腰にあてて、ちょっとふんぞり返っている。

 その態度は、めちゃくちゃふてぶてしい感じ。

 夏帆のこういった態度は、夏帆のスタイルのよさと相まってカッコよくて、いつもは憧れの的だったりするのだけど……。

『あー、残念。乃愛じゃなくて悪かったわね。つか、アンタ。あたしの親友の唇を奪ったんだって?』

 ――今日に限っては、例外ですぅぅぅぅううう!!

「な……、か……夏帆……、なに言って……」

 まさか、王河に電話をしているの!?

< 84 / 298 >

この作品をシェア

pagetop