超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡
「あっ、そうそう。父さんにも母さんにも瑠河にも、早く帰ってくるように言わなきゃだな~」
……って、ほんと、からかうのはいい加減にしてほしい。
でも煌河が調子よくチャラチャラ話していたのはここまでだった。
信号で車が止まるとすぐ、煌河は鍛え上げられた大きな体をズイッと俺に寄せて、低く鋭く俺に言った。
「で、ここだけの話。おまえ、乃愛ちゃんになにしたんだよ? 友達から怒りの電話が来るとか、普通じゃねーし。俺にとって妹同然の乃愛ちゃんを、もし王河が泣かせてたら、この俺が許さねーんだけど」
「……っ」
いつの間にサングラスを外したのか、煌河は眼力のすさまじい目で俺をにらみ、固めたこぶしを俺の腹にグッとあてた。
「全部話せ」
「は!?」
「でないと、このままずっとドライブするぞぉ。いいのか?それでも。確実に撮影には遅れるな。そうなったら困るんじゃないのぉ?王河くん」
「って、そうなったら煌河だって困るのは一緒だろ」
「いやいや、それが困らないんだなぁ。だって俺、午後からでいいのを早く行こうとしてただけだから~。正直、めちゃくちゃ時間あるんだよね~」
信号が変わって車を発進させた煌河は、黒い笑みを浮かべて、またサングラスをスッとかけた。