【完】総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅰ
そのまま、桐葉くんが持っているのと同じバインダーを渡され、他クラスの予算案回収を手伝うことになった。
生徒数がかなり多いためクラス数も膨大で、生徒会役員だけで回るにはかなりの時間がかかるらしい。
……とはいえ、腕章をつけた瞬間、教室内の数人の女子から「生徒会に女……?」と刺すような視線が飛んでくる。
や、やっぱり……!桐葉くん、自分たちの人気をもっと自覚してほしい!!
他のクラスを回るたびに同じ視線を向けられ、半ばうんざりしていた。
さっき、手伝うよなんて軽く言った自分を恨みたい。
さっさと回収して早く終わらせよう、と廊下を歩いて階段を降りようとした、その時──
突然、上から「ガタンッ」と金属音がした。
『え』
「は?」
次の瞬間、階段の手すりをひょいと乗り越えて、一人の男の子が目の前に飛び出してくる。
ほんの一瞬、宙を舞ったその男の子と視線が交差した。
フードを被っていてよく見えなかったけど、
微かに見えた銀髪と青い瞳。