【完】総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅰ





【side胡桃】






「あー!胡桃やっと戻ってきた!一体どこ行ってたの?」

『あはは、ちょっと色々…』


転校早々、授業をサボってしまった…


生徒会寮で叶兎くんと話してたら、ついウトウトしてしまって、目を覚ましたらもう三限目の時間になっていた。


急いで教室に戻ると心音ちゃんと瑠奈ちゃんが待っててくれていた。


「はい、体育着。次体育だから早く行くよ?」

『うん!待っててくれてありがとう』


瑠奈ちゃんが私の体育着をぽんっと投げて渡してくれる。
こういう気さくなところ、すごくありがたい。

私は運動は得意な方だから体育はわりと好きだ。聞いた話によるとこの時期はバスケらしいし、ちょっと楽しみ。


『いつもどんな感じで体育やってるの?』

「んー?どんな感じで…基本的に自由かな!」


更衣室で急いで着替えを済ませ、心音ちゃんたちと一緒に広い体育館へ足を踏み入れる。

けれど先生の笛の音でビシッと整列する気配は全くなく、生徒たちはそれぞれグループになって楽しそうに雑談していた。


心音ちゃんは普通の顔で「自由かな!」とか言ってるけど体育自由って割と最高じゃ…?


『自由?!』

「うん。生徒の主体性に任せる的な。競技は指定されてるけどね!今日はバスケで2つあるコートは交代制で、あとは自由なの」

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