LEVEL



「あーやっと来た!!遅いよ笑美ちゃんっ♪」
図書室のドアからひょっこりと顔を出したのは西部さん。
「ごっごめんなさいっ!!!!」
「あらら本気にしたゃった?ってか昨日も思ったけど…笑美ちゃんってかわいいっ!!!!」
「キャッ///」
いきなり抱きつかれたのと、今までの人生上、かわいいとか言われた事と抱きつかれた事が無く、恥ずかしいのと、照れが出た。


岡田くんはー…
アタシ達の横をスタスタと早歩きで歩き
「倉敷さーん」
と倉敷さんを呼んだ。

「2年の手伝いが合計で8人いたらいいんですよね?」
「あ、まぁ…」
「俺のクラスで友達と入りたいとか言ってたんで、俺のクラスが5人で杉浦のクラスが3人になりました」
「ん。そーかわかった!!ありがとな」



「……///」
何でかな?
大人の会話に思えたんだ…。

「どーしたの笑美ちゃん。まさか惚れたぁ?」
「違いますよ!!ただ…岡田くん、憧れるなぁって思って……」
「あぁ確かに岡田って"言いたいことは言いますよ!!!"って感じだもんね…」
「憧れるなぁ……」

「あ、今日から"笑美ちゃん"って呼んでもいい?ってかもー呼んでるけど;;」
「はい。いいですよ」
「笑美ちゃん、アンタやっぱりいい子……」
なぜか西部さんは輝いた目でまたアタシを抱き締めた。



アタシは…
夕日で赤くなっている岡田くんを…見ていた。








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