LEVEL
夕陽の光がかかって、ますます岡田くんをかっこよくさせる。
「それ、言ってもよかったのか?」
「……え?」
「だから、太一は他の人に聞かれたくなかったかもしれねーじゃん」
「あ…」
「あーあ;;」
「岡田くん忘れてっ」
「無理」
「頑張って!!」
「俺そーゆー事だけは記憶力いいから」
「えー」
アタシが困ると岡田くんは笑う。
Sだ。
「んな事言わなくても太一には言わないって(笑)」
「ほんと?」
「ほんと(笑)」
「岡田くん信じていいのか…」
「うわショックー!!代わりにポスター全部張れ」
「え、ごめんなさい;;」
ほら…岡田くん、笑うでしょ。
アタシはその笑顔が好き。
久しぶりに学校で岡田くんと笑って、隣歩くのも久しぶり。
2人が笑っている間は緊張なんて忘れていた。