溺れる遺伝子
しかし、ヒナの胃はその『愛情』をも受け入れることができなかった。

いつもの吐き気。
トイレに駆け込むと、意志とはうらはらに米が口から勢いよく出ていく。

少し甘い米の味と、苦くて酸っぱい胃液の味…。
そして涙が混ざってしょっぱい…。

背中をなでるスズの手があわれだった。


もうしわけないと思った。
変わらなくちゃいけないと思った。


けれど現実は…



とりかえしのつかないことになっていた。
< 179 / 250 >

この作品をシェア

pagetop