溺れる遺伝子
「ねぇツバサってこうゆうのに興味あるの?」

「…う」

「興味なかったら…ここにあるわけないよね」

「…オトコなんてみんなそんなもんだよ」


ツバサは目をそらしながら静かに言った。

「みせて」

「えっ!?」

「いいでしょ?」


雑誌に伸びるヒナの手、ツバサはそれをとっさに払いのけた。


「やめたほうがいい!」

「なんで!?」


「きっと…傷つく」

「……ツバサは傷つかないの?」

「俺は…オトコだからな。」
< 39 / 250 >

この作品をシェア

pagetop