政略夫婦は念願の初夜に愛を確かめる〜極上御曹司の秘めた独占欲〜
まだ許婚だと知る前から、俺たちは互いの親によって会うことを重ねていった。
初めて会ったのは、確か茉莉花はまだ幼稚園児だったと記憶している。
祖父の代からうちの家と茉莉花の家は繫がりがあった。
RENJYOの開業に多大な貢献をしたというのが『天妙庵』二代目のである茉莉花の祖父。
今のRENJYOがあるのも、茉莉花の祖父のおかげだと父は幼い頃から俺に言って聞かせていた。
幼い頃から大人しく控え目だった茉莉花は、会っても母親のそばを離れない子だった。
大人たちに促されて一緒に遊んだこともあったけれど、いつも静かで子どもながらに緊張している様子だった。
そんな中でも時折見せてくれる笑顔が可愛くて、一緒に過ごす時間は茉莉花が笑ってくれることを常に探していた。
花や鳥の名前を教えてあげると喜んでよく話を聞いてくれたし、覚えたマジックを見せてあげると「すごい!」と驚いてくれた。
年に数回しか会うことは叶わなかったけれど、会うたびに茉莉花への想いを募らせていった。