政略夫婦は念願の初夜に愛を確かめる〜極上御曹司の秘めた独占欲〜


 生まれたての姿になった茉莉花は、きめの細かい白い肌の持ち主だった。

 透き通るような肌の胸元は薄っすら血管が見えるほどで、少し吸い上げただけで赤い痕を残した。

 柔い肌は触り心地が良く、気が緩むと夢中になって隅々まで堪能してしまいそうだった。

 自然と口から漏れてしまう自分の甘い声に戸惑い、口元を押さえる仕草は愛しく、もっと啼かせたい衝動に駆られた。でも、常に自分を自制しながら彼女に触れた。

 間違いはなかったと思っている。

 しかし、何かが間違っていたのだろう。


『できません!』


 八か月経った今でも、あのときの茉莉花の声が耳の奥で残っている。

 やっとひとつになれる。そう思った矢先、茉莉花は俺に背を向けそう叫んだ。

 精一杯の拒絶。よく見るとわずかに体を震わせていた。

 怖がらせてしまっていたことに、夢中になっていて気づかなかったのかと自分を責めた。

 あれだけ心に誓ったくせに、結局自ら大切な初夜を台無しにしたのだ。

 それから、茉莉花の怖がることは一切しないようにと心に誓った。

 愛しくて触れたい気持ちを押し殺して彼女のそばにいることは、時に正直辛くも感じる。

 それでも、いつか許してもらえる日がくるまで耐え忍ぶ。そう決めている。

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