政略夫婦は念願の初夜に愛を確かめる〜極上御曹司の秘めた独占欲〜
「もしかして、プールに入るのも怖い?」
「そうですね……ちょっと」
ちょっと、なんていうのは大嘘。
もういつぶりかわからないプールが怖くないわけがない。
私の気持ちが通じたのか、拓人さんは繋ぐ手をしっかりと硬く握り直してくれる。
「さっきの話だけど」
「……?」
「早苗とは、今までもこれからも友人でしかない。茉莉花を不安にさせてしまったのなら、友人関係を断っても構わない」
「そ、そんなことはしないでください! 私のために友達やめるだとか、それだけは」
「俺にとって茉莉花が一番なんだ。茉莉花が少しでも気にかかることは解消したいと思うのが当たり前だろう?」
そんな風に言ってもらえて、つっかえていたものがスーッとなくなっていくのを感じる。
やっぱり、思っていることはひとりで溜め込まず、ちゃんと口に出して伝えることが大切なんだと身をもって実感していた。