インビジブル・ブルー
以来、僕の中にもう一人の僕が棲みついてしまった。

湖畔で彼女を抱きながら、やっぱり僕はあの日のことを思い起こしていた。

森は、僕の心を浄化してはくれなかった。

男達がそうしたように、僕は彼女の腰を高々と持ち上げ、硬く荒ぶったペニスを膣壁に擦りつけた。

彼女は虚空を見つめ、

「……空」

と一言呟いた。

しかしその瞳には、もはや何の光も映っていないように見えた。

バックから彼女に覆いかぶさると、彼女は朦朧とした手でカンバスを掴み、書き殴るように筆を走らせた。

空――

限りなく透明に近い青。

その青には、すべてを破滅に導く狂気が宿っていた。

僕は、その色に嫉妬した。

何かに突き動かされるように激しく腰を叩きつけ、すべての精を彼女の奥深くに刻みつけた。

彼女の体が跳ねた。

「殺してよ」

お願い、と彼女は言った。ガクン、ガクンと痙攣する体をかき抱き、僕たちは折り重なって眠るように落ちた。

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