国際弁護士はママとベビーに最愛を誓う~婚姻解消するはずが、旦那様の独占欲で囲われました~
紙には携帯のナンバーが書かれている。これは彼女のもので間違いないだろうが、どうして帰ってしまったんだ?
よく聞き取れなかったが、英語で「連絡しないなら捨てていい」と言っていた。それはどういう意味だろう。その気がなければ連絡先を渡したりはしないはずだが、あまり好感触の台詞ではなかったように思う。
部屋に戻って、俺はまた電話をかけるかかけないかの二択を迫られた。
熟考した上で、ひとつの考えがまとまる。目標であるニューヨークの弁護士資格を得てから、日本で彼女と会おう。
今連絡をしたところでよい返事がもらえなければ、帰国できない俺は挽回のチャンスを失う。彼女を信じて日本に戻ってから動き出したほうがいい。
玲菜なら待ってくれるんじゃないだろうか、なぜかそう思えた。
彼女のナンバーを握りしめ、俺は残りの留学生活をこなした。ネイティブの玲菜に恥じないような英語を身に付け、スクールも主席で卒業した。
どんなに忙しくても、玲菜を待たせていると思うと苦しいと感じることはなかった。