国際弁護士はママとベビーに最愛を誓う~婚姻解消するはずが、旦那様の独占欲で囲われました~

「よかった。あなたがニューヨーク州の弁護士資格を無事にとれたって知れて。一応気になってたの」

ワインに口をつけながら、彼女は言う。嘘をつくなと思ったが、口には出さず「そう?」と相づちを打つ。
頭の中にさまざまな駆け引きが浮かぶが、一年ぶりの、今夜の玲菜がとにかく綺麗でなにも言えない。
誘いに乗るわりに突き放すようなことばかり言ってくる。腹を立ててもいいはずが、なぜか俺は追いかけて振り向かせたいと思ってしまう。

ニューヨークでのあの日はたしかに俺がリードしていたはずだ。俺の言葉ひとつひとつに反応し、少し触れれば顔を赤らめていた。消えてしまったが、またあの夜の玲菜がもう一度見たい。

今夜このままでは改めてフラれる気がしている。気持ちが焦り、またあの夜のようにテーブルの上で手を絡めた。

「えっ……」

彼女の細い指が俺の指と交差した瞬間、玲菜は顔を赤らめた。ずっと見たかったその表情を見逃さなかった俺は、もう後戻りできないほど彼女に夢中だった。
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