国際弁護士はママとベビーに最愛を誓う~婚姻解消するはずが、旦那様の独占欲で囲われました~

彼女たちの言葉が胸に突き刺さった。心当たりがありすぎる。
出張も、やっぱり行く必要がなかったものをわざわざスケジューリングしていたんだ。出張が増えたのは疑問に感じつつも、仕事上必要だからしかたないのだと思っていたのに。私のところへ帰りたくなかったから、そうしていたの?

「それかさ、別れる準備を始めたとか。親権欲しいなら海外出張控えてるってアピールしないと難しいだろうから」
「あり得る! 奥さんには内緒でどんどん進めてそう」

反射的に凌太を見た。嘘だ、そんな。久嗣は愛してると言ったんだもの。なにか企んでるんじゃないかって怖かったけど、それでも信じようと決めたのに。

「加能先生って基本クールだもんね。案件も冷静にこなすし、駆け引きも上手い」
「まぁ、そこがいいんだけどさ。敵に回られたら絶対勝てないよ」

心臓がバクバクと音を立てている。絵本を指差して笑う凌太に応えられず、呼吸も乱れていった。
落ち着かなきゃ。ただの女性たちの勝手な空想話に過ぎないんだから。
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