クールなあおくんに近づきたい!〜あと10センチ、きみに届け〜
顔が赤くなってないか心配する私に、逢和君は眉間にしわを寄せて目を細め、怪訝な顔をする。


あれ…?

逢和君、どうして不機嫌な顔してるのかな


逢和君が声は出さずに、そのきれいな形の唇を動かした。



お、ぱ、あ。



「…?」


おぱあ?

何語だろう…?


逢和君がほかの人に見られてないことを横目で確認しながらできる限り小さく首を横に振る。


だ、か、ら、


私はもう一度動き始める逢和君の、程よく厚みがある唇をやわらかそうだなぁ…なんて
ちょっとドキドキしながら、必死にその動きを追う。




お ば か。




……




おっ、

おバカ!?




意味を理解した私がショックを受けていると、逢和君がフハッと垂れ目をさらに下げて笑い出す。
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