幽霊。〘透明になった日〙
紙パックに入ったレモンティーをストローで吸い上げながら、液晶画面に羅列された文字をぼんやりと眺める。
メール『話がある。放課後、校舎裏の桜の木があるところに来て。』

校舎、裏?と首を捻る。

「何何?みなみ。なんかあった?」

「なんで?」

「呼び出しでもされた?」

にやにやしている美音は明らかに知っている様子だ。

「呼び出しって…もしかしてついに?」

何故か咲希まで、浮かれ出す。
やはり2人は私が誰かに呼び出された事がわかっているみたいだ。

「ちょ、ちょっと待って。なんで2人とも知ってるの?」

「だって先輩見てたら分かるし」
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