春色の恋−カナコ−[完]
あわてて駅へ向って走り出す。
駅まではさほど遠くないはずなのに。
朝と同じ道を通っているのに。
なんだかうまく走れなくて、駅までが遠い。
「カナコちゃん!」
駅の入口で手を振っている河合さんが、笑顔で私の名前を呼んでくれていて。
「コウスケさん」
なんだか嬉しくて、顔が赤くなってしまう。
息を切らして現れた私を見て、笑いながら頭をくしゃくしゃっとなでてくれる河合さん。
「走ってきたの?連絡ないからしごかれているのかと思ったよ」
「ごめんなさい!一日携帯を見ること忘れてました・・・」
あわてて手にしたままだった携帯を河合さんに見せると、ふふっと笑われてしまった。
「お仕事終わるの速かったんですね?」
自然に握られた手は、いつまでたっても慣れなくて。
でも、すごくうれしい。
「ああ、俺ほら、今日から新人ですから」
カナコちゃんと同じだねーなんて笑う河合さん。
駅まではさほど遠くないはずなのに。
朝と同じ道を通っているのに。
なんだかうまく走れなくて、駅までが遠い。
「カナコちゃん!」
駅の入口で手を振っている河合さんが、笑顔で私の名前を呼んでくれていて。
「コウスケさん」
なんだか嬉しくて、顔が赤くなってしまう。
息を切らして現れた私を見て、笑いながら頭をくしゃくしゃっとなでてくれる河合さん。
「走ってきたの?連絡ないからしごかれているのかと思ったよ」
「ごめんなさい!一日携帯を見ること忘れてました・・・」
あわてて手にしたままだった携帯を河合さんに見せると、ふふっと笑われてしまった。
「お仕事終わるの速かったんですね?」
自然に握られた手は、いつまでたっても慣れなくて。
でも、すごくうれしい。
「ああ、俺ほら、今日から新人ですから」
カナコちゃんと同じだねーなんて笑う河合さん。