春色の恋−カナコ−[完]
毎朝のバスは混んでいるのが日常の風景で。

今日のバスもそれなりに混んでいて、座る事は出来なかったけど。

私よりも大きい二人が、守ってくれるようにしてそばにいてくれる。

なんだかお姫様にでもなった気分で、うれしい。

あっという間に駅に着き、電車に揺られて会社最寄駅で二人と別れた。

「カナコちゃん、電話するね」

別れ際にそっと耳元でささやかれた河合さんの言葉。

「はい」

きっと、私の顔は真っ赤。

でも、うれしくて会社までの足取りもすごく軽かった。

その週は結局金曜日まで河合さんに会うことはできなくて、夜寝る前に少し電話したりメールしたり。

私も金曜日は会社で開いてもらった歓迎会で帰りが遅くなりって。

河合さんからの連絡が待ち遠しくて、携帯ばかり気にした歓迎会になってしまった。

金曜日も残業のあった河合さんは、23時頃に帰宅したと電話がかかってきた。

『土日は何か予定がある?』

「いえ、特にないです」

『じゃあ、デートしようか』

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