春色の恋−カナコ−[完]
河合さんの言いたいことがよくわからなくて、頭の中ではてながいっぱいになってしまう。

『明日は、カナコちゃんをコウヘイに返さないつもりだからね』

え、それって…。

河合さんと一緒に朝までってこと!?

うそ!

どうしよう、どうしよう?

おにいちゃんになんて言えばいいの?

今まで男の人と外泊なんてしたことがない私。

もちろん、男の人と最後まで経験もないし…。

『カナコちゃん?』

急に黙り込んでしまった私に、やさしい声で河合さんが話しかけてくれる。

「は、はい。あの、それって…」

『俺からコウヘイに話すから。明日、朝迎えに行くね』

最後の方は完全にパニックな私を笑いながら、いい夢をなんて甘い声でささやかれて電話を切った。

いい夢どころか寝付けなくて。

そうだ、お泊まりの準備もしておかなきゃ?

でも、お泊りってことは、やっぱそう言うことだよね?

こんなに急に、河合さんと一緒に朝まで過ごす日が来るなんて思いもしなかった。

朝までってだけなら、うちに2回泊まりに来ているけど、一緒に寝たわけでもないし。

もちろん、おにいちゃんが一緒だったし。

「あーん、どうしよう???」


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