春色の恋−カナコ−[完]
一通りお泊まりの用意をして、大げさにならないように小さめの鞄に詰め込んで。

いつまでも起きているわけにもいかないので、ベッドにもぐりこんだ。

なかなか寝付けなかったけど、どんなに緊張してもちゃんと睡魔はやってきて。

気がついたら朝だった。

「おはよう」

いつものように着替えてキッチンへ行くと、すでに起きたおにいちゃんが朝ご飯の準備をしていて。

「今日も走る?」

おにいちゃんの視線の先、窓から見える景色は雨でぬれていて。

「あーん、雨なの?」

せっかくのデートなのに!

「激しく振っているから、今日はやめようか」

おにいちゃんの提案で今朝は走るのをやめることにした。

代わりに、朝食の前にストレッチを軽くして体をほぐす。

泳ぐことを辞めてから、運動量がうんと減ってしまった私は、こうして毎日体を動かしていないと調子が悪くなる。

昔は雨の日でも走っていたけど、さすがにもうそこまでガッツり走る気持ちにはなれなくて。

軽く汗をかいてからシャワーを浴び、おにいちゃんと二人で朝食を食べた。
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