再愛婚~別れを告げた御曹司に見つかって、ママも息子も溺愛されています~
「……真綾。やっぱり早まったんじゃない? 私はノアさん激推しだったんだけど。今からでも遅くない。乗り換えたら?」

 越川はノアとイギリスで会ったことがある。そのときにも「昔の恋なんて忘れて、ノアさんにしちゃいなよ」なんて言っていたほどだ。

 冗談とも冗談ではないとも取れるような口調の越川に、央太はにっこりとほほ笑む。
 だが、完全に目が笑っていない。
 それを見て、越川が思いっきり震え上がった。

「自分の身がかわいかったら、そんなバカな冗談を言うのは金輪際やめておけ。いいな? 越川」

 あまりの恐怖にコクコクと何度も頷く越川と、不敵な笑みを浮かべる央太。
 そんな二人を見て、幹太はフゥと大人顔負けのため息をついた。

「全く、いい大人たちが何を言っているんだか」

 クールなことを口にする幹太だが、彼の口元は越川がお土産で買ってきてくれたショートケーキの生クリームがたっぷりついてしまっている。

 子どもらしさと大人顔負けな口調。そのアンバランスさが、かわいい。
 思わず大人三人同時に噴き出してしまった。

「ふふ。でも、良かったよ。ずっと心配していたから」

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