兄妹 ~禁断の恋が動き出す運命の一夜~
その日の夜、宣言通り蓮人は早く帰宅をした。

私は気づかないふりをして自分の部屋にこもった。

『コンコン』遠慮がちにノックされた私の部屋のドア。

「優莉」
扉の向こうから名前を呼ばれる私。

「うん・・・」
何とも言えない返事をした私。
蓮人は私の部屋の扉を久しぶりに開けた。

高校生の頃までは毎朝私の部屋に来て私を起こしていた蓮人。
よく私たちは両親に内緒でどちらかの部屋で夜更かしをしたりした。

父はキャンプが好きで、テントの中二人で手を繋いで眠ったことだってたくさんある。
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