兄妹 ～禁断の恋が動き出す運命の一夜～

私たちの両親が亡くなった。

それはある日突然の出来事で、私はまだ現実ではないように思えて仕方ない。

1年前、私は自立のためにもと一人暮らしを始めた。
実家から2駅離れた場所にある私のマンション。

昔から両親や蓮人の支えがないといられなかった私。
この1年でどれだけ生活をすることが大変なことか、自分自身の体調を保つことがどれだけ難しいかを痛感している。

やっと生活に慣れて来たある日、突然仕事中に来た警察からの連絡に両親の事故と死を知らされた。

「俺、しばらく優莉のマンションに行こうか？」
「平気。大丈夫。」
両親が亡くなった後、私たちは葬儀が終わるまで一緒に実家で過ごした。