秘夜に愛を刻んだエリート御曹司はママとベビーを手放さない
「実はね、出かける前の志弦さんに、清香さんをよろしくと頼まれたのよ。事情はすべて聞いているから安心してね。清香さんがロンドンに発つまでは、昴さんの両親にも清香さんの両親にもここで花嫁修業をがんばってるって、口裏合わせておくから!」
あとのことなど気にせずロンドンに行ってしまえと、千佳は言いたいようだ。驚くべきことに駒子も同意見らしい。
「昴さんにも……清香さんはとても反省して心を入れ替えたようですと伝えておきます」
しれっとした顔でそんなことを言う。
(いいのかな? 私、志弦さんと幸せになって……)
彼とロンドンに行く。その未来が現実味を帯びてきた。
「あ、ありがとうございます。ウタのことも、しばらくの間、よろしくお願いします」
涙ぐむ清香の背中をふたりは優しく撫でてくれた。
駒子と千佳の手助けで大河内の屋敷を出た清香は、ロンドンに発つまでのひと月を茉莉の部屋で過ごすことになった。
清香の部屋も、こちらの都合だからと太っ腹な大河内家が家賃を負担してくれており、今も賃貸契約は継続中だ。けれど、万が一にも両親が尋ねてきたら困るので茉莉の世話になることにしたのだ。
大河内家から持ってきたボストンバックをリビングの隅におろすと、清香はあらためて頭をさげた。
「一か月、お世話になります」
「全然! ここから清香を嫁に出せるなんて、最高!」
あとのことなど気にせずロンドンに行ってしまえと、千佳は言いたいようだ。驚くべきことに駒子も同意見らしい。
「昴さんにも……清香さんはとても反省して心を入れ替えたようですと伝えておきます」
しれっとした顔でそんなことを言う。
(いいのかな? 私、志弦さんと幸せになって……)
彼とロンドンに行く。その未来が現実味を帯びてきた。
「あ、ありがとうございます。ウタのことも、しばらくの間、よろしくお願いします」
涙ぐむ清香の背中をふたりは優しく撫でてくれた。
駒子と千佳の手助けで大河内の屋敷を出た清香は、ロンドンに発つまでのひと月を茉莉の部屋で過ごすことになった。
清香の部屋も、こちらの都合だからと太っ腹な大河内家が家賃を負担してくれており、今も賃貸契約は継続中だ。けれど、万が一にも両親が尋ねてきたら困るので茉莉の世話になることにしたのだ。
大河内家から持ってきたボストンバックをリビングの隅におろすと、清香はあらためて頭をさげた。
「一か月、お世話になります」
「全然! ここから清香を嫁に出せるなんて、最高!」