極彩色の絵画みたいな(詩集)

白紙の地図

「白紙の地図」



白紙の地図を埋めようと必死になっていたら
昨日と今日が地続きのままなのに気付かなかった
隣で彼女が何か言っていたけれど
僕は地図と景色に夢中で無視をした
もう隣に彼女の姿はなかった
来た道を引き返したであろう足跡だけが
そこにはあった
もう少しで白紙の地図が完成したのに
嗚呼、ねえ、嗚呼


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