恋なんて、正気の沙汰じゃない!
無意識に先生と距離を取るように退ける。
ベッドから降りて、逃げ出したいけど、この鎖が私に繋がれてる事実を突き付けられる事が怖くてできない。
「……かみ…や先生?」
恐る恐る先生の名前を呼ぶ。
もしかしたら、否定してくれるかもしれないって…
タチの悪い冗談だって、
いつものようにふざけて見せてくれるかもしれない。
それとも、先生にも、やむ終えない事情があるのかもしれない。
私に鎖をするような……
どんだけ考えても、頭が否定する。
そんなわけないって。
目の前の先生は、恐怖を感じてる私を見て、優しく笑った。
「喉乾いた?」
やっぱり否定してくれない。
右足首にある足枷に右手で触れてみる。
簡単には外れなさそうな足枷。
ジャラッ……
足を動かすと、少し重そうな金属音が響く。
「…これって……何?」
聞くのが怖い。
だけど、聞かないのも怖い。
先生の返事を待つ時間が、すごく長く感じてしまう。
ゴクリと生唾を飲み込む音だけが聞こえる。
先生の言う通り、妙に喉が渇いた気がした。