恋なんて、正気の沙汰じゃない!
「お腹空いた?」
待ってて。と、立ち上がると、少し離れたキッチンらしき場所へ行ってしまった。
私の質問は、答えてくれる気はないらしい。
恐怖の対象が少し離れてくれた事で、少しだけホッとして…
それから、右足首に触れる。
どうにかして外れないか、極力音が出ないように、試してみる。
キッチンに立つ先生と足枷を交互に見ながら、鍵が開けられないなら、抜けられないか…
思いっきり足を伸ばして隙間から抜けようとするけど、やっぱり抜け出せない。
この部屋は、広いマンションっぽい。
奥にいくつかドアが見えるから、ワンルームではなさそう。
それにしても、天井高いし、広い……
出口は、どこか分からないけど、どこかのドアを開けなきゃ出られないのは確かだ。
一番近くのドア……
あそこかもしれない。
先生の方を見ると、背中を向けて何かをしてる。
……今しかないかもしれない。