恋なんて、正気の沙汰じゃない!
やっと離れた唇…
うまく呼吸が出来なくて、息が浅くなる。
肩で息をしながら、
自由になった手の甲で唇を拭う仕草をして、キッと先生を睨み付けた。
「…ッ、 最低」
「うん。だね。」
「大嫌い」
私の言葉に、少し寂しそうな顔をして笑う。
「覚悟はしてるから。」
酷い事をしてるのはそっちなのに、そんな風に傷付いた顔をするのは、ずるい。
でも、許さない。
こんな事、許せるはずない。
「……大嫌い。」
(佐竹君)〈また帰ったら、連絡する(^ ^)〉
さっきのメールを思い出した。
こんな時に、彼氏の佐竹君に助けを求めるのは可笑しいだろうか。
一緒に帰る事を拒んだくせに。
都合の良い時だけ……
本当に都合が良過ぎる。
今頃、佐竹君からメールが届いてるはず。
でも、確認できない。
私の鞄も携帯も見当たらないから。