捕まえたの、俺だから。
「あ、俺、まどか先輩のことが好きなのか!」
直くんは勢いよく顔を上げたかと思えば、続いて嬉しそうに声を上げた。
瞳をきらきら輝かせて、気持ちを確かめるように私を見つめてくる。
でも、向けられた視線に新鮮さは感じられない。
それはきっと、込められた熱は前からずっと変わらないからで……もしかすると、私も直くんのこと言えないくらいに鈍感なのかもしれないね。
「ふっ……あはは!」
やっぱりストレートな直くんの言葉に、私も素直に嬉しくなる。
だけど、このタイミングで気づくというのがムードに欠けてて、喜びよりも笑いの方が勝ってしまった。
ただ、これも含めて直くんらしい。
特別な記憶として、一生忘れられないものになること間違いなしだ。
「まどか先輩!」
「は、はい」
「好きだから付き合おう!」
「ふふっ」
「まーた笑ってる!付き合ってくれないの?」
眉をハの字にさせてしょんぼり顔になる直くん。
いや、ごめんね。
“付き合って”じゃなくて“付き合おう”って言いきっちゃう清々しさが、また好きだなって思っちゃったんだよ。
それに、私は両想いにはこだわりたいから。
私にも言わせてほしい。