キミとオジサン
「まだ泣いてんの?
そんな泣いてたら…できないけど…
せっかくクリスマスなのにね」


ドキドキ…


「ごめん、なさい…
もぉ、泣かないから…

だから…大丈夫…」


「冗談…
別にオレ、
どーしてもしたいわけじゃないから…」


オジサンは優しく私の髪を撫でてくれた


「もぉひとつ
オレの恋話聞いてくれる?

恥ずかしいから目閉じて…」


私はオジサンの腕の中で
目を閉じた


「かわいいな…って最初から思ってたんだ
別に下心とかなしで
オレの後ろを付いてくるキミが
捨てられた猫みたいで…

かわいいから
オレが拾わなかったら、きっと
他の誰かにすぐ拾われちゃうな…って
それでアパートに入れたんだ

一度断わった時のキミの顔が
オレに告白してくれた子の顔に重なった

オレが、ごめん…って言った時の
あの時のあの子、思い出した

それで話したくなった
昔の恋
キミに純愛だねってバカにされたけど
うん…純愛だったね
久しぶりにそんな気持ち思い出した

キミが思い出させてくれた

毎日一緒にいたら
いろんなキミが見れて…

してもいいよ…って言われた時は
この子、大丈夫かな?って思ったけど
オレが守ってあげなきゃいけない気がした

だから、できなかった
キミに魅力がなかったとか
女性として見れなかったとかじゃなくて
よく我慢できたな…って自分でも思う

名前も誕生日も知らない
キミのこと
いろいろ知りたくなった

でも知ってしまったら
手放せなくなりそうで…
知らないようにしてた

知れば知るほど
キミのことを好きになる気がした

好きになることを我慢してたのに
キミが好きって言ってくれた

けど
オレのことを好きって言ってくれたキミは
もしかしてキミが好きだった人と
オレを重ねてるだけかもしれない
そぉ思ったりした

だったら
これから先
オレはキミを
それ以上に好きになればいいのかな…って

そしたらキミも
それ以上にオレを好きになると思ってる

上書きしたい

キミが大好きだった人よりも
オレのこと好きにさせたい

そーなったら、いいな…って

無理かな…

ごめん…嫉妬して…

寝た…?

かわいい…
やっぱりキミのこと拾ってよかったな…

好きだよ…
朱夏…

オレのことも
もっと好きになってよ…」


好きだよ…
オジサン


私の名前…知ってた


涙で窒息しそう


声を出したら
もっと泣いちゃう


素敵なクリスマスをありがとう


柊翔


冬が
ホントに好きな季節になったよ

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