経理部の女王様が落ちた先には
「・・・一生懸命働いて、必ず・・・お返ししますので・・・。」




去っていくこの人を、玄関まで見送ることも出来ないまま、わたしは玄関へと続く扉の前から言う。





お金だけでなく、この人から貰った、沢山のもの。
わたしの心の中を満たしてくれた、この人の沢山の優しさ。





わたしのお城の小さな玄関で、靴を履こうとする騎士に、わたしは告げる。





「さようなら・・・。」





そう、告げた時・・・





騎士が、こっちをゆっくりと、振り返った。
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