経理部の女王様が落ちた先には
「もう向こうでの勤務になるから、彼女にそれを先に伝えるのは許すよ。」



「それだけ?」



「あとは、支社をある程度軌道に乗せてからだな。」



「それまで・・・」



待っていてくれるだろうか・・・。
こんなに迎えに行くのが遅くなっている“俺”のことを・・・



「待ってるだろ、彼女。」



従兄弟様が面白そうに笑う。



「毎日のように、待ってるらしいな。
見た目はあんなに強いのに、正反対な見た目の俺の奥さんより従順にな?」



「“気付いた時にはもう手遅れになる“って、“そうなってから取り戻すのは大変”、そう言ったのはアンタだろ?
手遅れになったらどうしてくれるんだよ?」



「待ってるだろ、あの子は、ブレることなく。
俺の予想以上だった、俺の勘が大きく外れたのは久しぶりだ。」



全て思いどおりに進むはずの従兄弟様がそんなことを言う。



「あれは経理部の“女王様”ではおさまらない。
あの子は、“女帝”になれる。
5科目全て合格したら実務経験積ませる為に一旦手放すけど、そしたら必ずうちに戻す。」



「女帝・・・?」



「俺と直人の2本柱にしようと思っていたが・・・
どういう形の柱にするかはまだだが、いずれあの子の柱を作る。」
< 146 / 213 >

この作品をシェア

pagetop